鮎原夏は遠距離/中間距離/近距離の各シチュエーションにおいて、それぞれやるべきことがハッキリと明確になっている、ある意味で分かり易いキャラである。どの間合いが得意かと言えば中間距離がベストになるのだが、基本的に接近戦を多く強いられるこのゲームにおいて、あまり中間距離戦での優位性というものがどれほどの威力を持つかというのは微妙ではあるのだが…。
●遠距離戦
夏の遠距離戦は、入魂サーブ。このひとつに尽きる。地上から、バックジャンプから、とにかく強・強・入魂サーブを撃ちまくればいい。前作と違い、入魂サーブはヒットすると相手がダウンしてしまうようになってしまったため(今作でもなお空中正波拳から着地後の熱血コンボが狙える、英雄が羨ましいですな)、前ジャンプ〜ジャンプ強キック(キャンセル)空中・入魂サーブ〜熱血コンボ〜…というような戦略は不可能になったものの(これはこれで跳び込みのいい牽制にはなっているのだが)、やはり2D対戦格闘ゲームよりも飛び道具が有効なゲームであることは事実である。
もちろん今作においてバックジャンプはほとんど垂直ジャンプと大差ないような軌道であるため、それほど有効という訳ではない。むしろジャンプしたことにより斜め下に飛び道具を1発だけ打ち下ろす入魂サーブでは内側に入られてしまうと圧倒的に不利な状態に陥ってしまうため、強・入魂サーブよりも手前を狙える弱・入魂サーブを使っても不安は残る。結局のところ、実は地上から強・入魂サーブというのがベストではないにしろベターな選択肢だろう。
なお夏は接近しないとどうしようもないため、前ジャンプからジャンプ強キック(キャンセル)強・入魂サーブという牽制を使って跳び込んでいってもいいだろう。これはジャンプ強キックがヒットしていれば強・入魂サーブも連続ヒットしてしまい(しないケースも希にあるが)相手がダウンしてしまうのだが、本当の狙いはガードさせることにある。ジャンプ強キックを根性カウンターされようと入魂サーブの攻撃判定がその反撃自体を潰してくれるほか、入魂サーブに根性カウンターを掛けられようとも、着地することによって入魂サーブを出した硬直がクリアされ(一応は着地時に1フレームの隙ができるのだが)、根性カウンターをガードすることができるからだ。唯一の不安要素としては空中投げと、下を潜られて背後からの攻撃を受けることだが、空中投げに関しては警戒を強めておけばいいし、下を潜られるような間合いからは前ジャンプしないことくらい、夏使いならば理解してくれているという前提のもとにこの攻略を執筆しているので、悪しからず。
ただし、このシチュエーションは幾らその連携を使って跳び込んでいったところでハーフな状態でしかないため、自分の攻めターンと勘違いしないで欲しい。跳び込んだあとはしゃがみガードで様子を見て、相手が反撃してくるようなら近距離戦を参照のこと。ガードしているようならば、次からは跳び込み〜しゃがみ投げという連携を使っていってもいいだろう。
なお、余りに間合いが離れているようであれば魔球・天井サーブも試してみたいところだが、余程の初心者が相手でない限りは撃たせてくれないだろう。
●中間距離戦
中間距離は、夏の得意な間合いだ。何故に得意かと言えば、他キャラに比べてリーチの長い立ち強キックや強足払いを持っているため、相手が前進しようとしたタイミングや技のスカり、出掛かりなどを狙って、立ち強キックや強足払いからの各種連続技を決めることができるからだ。しかし、立ち強キックや強足払いといったリーチの長い技は、リーチが長い代わりにそれなりのリスクを背負っているというのは、カプコンが作った「マトモな」対戦格闘ゲームなだけに、当たり前の事実である。そのリスクとは「出の遅さ」と「戻りの遅さ」など、主に隙の問題である。
攻撃判定が出現するまでのスピードが遅いことは、イコールで相手の弱攻撃による牽制の間に割って入れないことを意味しており、強攻撃やレバー入れ強攻撃、必殺技のスカりなど以外には余り出していくべきではない。またスカってしまうとキャンセルで必殺技を出すことができないため、そこには長時間の隙を相手に対して見せてしまうことになるため、非常に危険である。
結論としては相手の連続技をガードし終わったとき、根性カウンターなどの選択肢のうち、どれで反撃するか? という判断を迫られたときに、その選択肢のひとつとして立ち強キックなり強足払いからのコンボがあるだけで、決して自分から積極的に出していくべき技ではない、ということである。
ちなみに判断基準としては間合いと相手が最後に出した技が非常に重要な要素となるのだが、立ち強キックを使うべきシチュエーションは「間合いこそ遠いが、相手の硬直もそれなりに長い技(必殺技やレバー入れ強攻撃など)をガードできた」シチュエーションの時だけである。もちろん、このとき立ち強キック自体が相手の硬直中にヒットするような状況は非常に希ではあるのだが、この時に立ち強キックを「置いておく」ことで、相手の次の行動に対して出鼻を挫くことができる、というのが最大のメリットだろう。
もちろん、このように立ち強キック/強足払いがヒットするかどうか解らないようなシチュエーションではキャンセルで強・入魂サーブを出しておくのがベストの選択肢ではあるのだが、ヒット確認ができるならば、ヒット時のみスライディングレシーブや弱・回転レシーブからショート/エアバーストを狙っていってくれて構わない。
●近距離戦
このゲームでメインとなる近距離戦で夏がやることは、攻めターンにあるときと守りターンにあるときで、完全に二分してしまう。それは夏のメイン牽制技であるしゃがみ弱パンチの出がそれほどリーチがある訳でもないのに、攻撃判定が出現するまでが遅いために生じる問題によるものである。従って基本的には守りターンに遭遇するケースの方が当たり前となってくるだろう。
守りターンからの脱出方法としては、一応しゃがみガードで相手の連携を見つつ…、
1・相手の連携の初段にカウンター軸ずらし
2・ジャンプで様子見
3・連携の途中にツープラトンorスリープラトンで割り込む
4・前ジャンプで跳び込み、強引に攻める
以上の行動で切り返しを狙っていく。1の「カウンター軸ずらし」は一度相手の連携が途切れるのを待って、二度目の連携の初段に意識を集中しつつカウンター軸ずらし。そして背後を取ったら弱足払い(キャンセル)スライディングレシーブ〜ショートエアバーストへと持ち込もう。しゃがみ弱パンチならばヒット確認もできるが、こちらのカウンター軸ずらしに反応してしゃがみ弱パンチに対して逆にカウンター軸ずらしをされる危険性を考えれば、最も軸ずらしを止め易い弱足払い始動のコンボを狙っていくべきなのだ。
2の「ジャンプ」は、相手が手を出してきたら下りに強キックを出し、ヒットしたら立ち強キック(キャンセル)スライディングレシーブor弱・回転レシーブからショート/エアバーストを狙っていくというもの。一応は軸ずらしに対しても強く、弱点と言えばダッシュで下を潜られて振り向き攻撃をされるくらいのものだが、夏はジャンプ中に出せる攻撃が揃っているので(空中入魂サーブや空中ファイヤーサーブ、特訓スパイクに完全ブロック)、ダッシュで潜られた瞬間に空中必殺技を出すだけで、着地のタイミングをズラすことができる。もちろん、結局着地する場所は変わらないため、かえって危険に陥るという噂もあるが…。攻撃を出さないでいれば、着地時の硬直もそれほどない訳だし(完全ブロックのみ、着地後に大きな隙ができる)。
3の「ツープラトンorスリープラトンでの割り込み」は、相手の連携をガードしたとき、弱攻撃をガードした瞬間に意識を集中させ、強攻撃のモーションを見ると同時にツープラトンorスリープラトンを発動するというもの。ツープラトンorスリープラトンがヒットし、相手がダウンしたらならば、ダッシュ攻撃(ショルダータックル)から攻めターンへと移行していこう。
4の「前ジャンプからの跳び込み」は、ガードさせた/させないに関わらず、相手はこちらが着地後にしゃがみモーションを取ることが多いので、そこをしゃがみ投げするのが有効。ほかにもそこから弱足払いへと派生することで、ヒットしていれば連続技に。ガードされていてもジャンプ攻撃自体に対して掛けられた根性カウンターを潰すことができる。一応は上〜下とガード方向を揺さぶる効果も期待できるので、ジャンプ強キックをガードさせないような高い打点で出しておき、いきなり下段スタートの熱血コンボで攻めるという裏の選択肢も活きてくる。
ちなみに相手のジャンプ攻撃をガードした時は、相手の着地後に思い切って立ちつつ、投げ抜け入力を入れておこう。こうすることで相手がしゃがみ投げを狙って来たのであれば投げスカりモーションが出るし、立ち投げを狙われても投げ抜けすることができるからだ。この投げ抜けテクは、通常時のダッシュ〜投げ等にも対応できるので、覚えておいて損はない。もちろん、それらの駆け引きを放棄して垂直/バックジャンプしつつ投げ抜けを入れておく、というのが実はベストだとは思うのだが。
なお攻めターンにあるときは、しゃがみ弱パンチ×2/弱足払い〜立ち強パンチからのヒット確認に全神経を集中させよう。しゃがみ弱パンチは下段ながら同じ技を連打することにより2ヒットさせることができるにも関わらず、ヒットした時に相手の仰け反り時間が非常に長いため、ヒット確認が容易なのだ。ヒットしていたらしゃがみ弱パンチ(キャンセル)スライディングレシーブが連続ヒットするため、そのままショートエアバーストに持ち込むことができる。なおコマンド受付が甘く、完全燃焼アタックが暴発し易い今作において、例え暴発したとしてもしゃがみ弱パンチ×2からファイヤーサーブが連続ヒットしてくれるため、ゲージを無駄遣いする心配もない(ダメージ的にはそれほど期待できないのだが…)。
とにかく隙あらば相手に接近し、しゃがみ弱パンチからのヒット確認でスライディングレシーブを狙い、しゃがみ弱パンチがガードされたら…、
1・攻撃を止めて様子見
2・フロントステップからのしゃがみ弱パンチ
3・フロントステップからのしゃがみ投げ
このような3択を強いることによって、相手に相当なプレッシャーを与えることができるだろう。
そう、中間距離だろうが近距離だろうが、夏が狙うものは全て大ダメージとなるスライディングレシーブや弱・回転レシーブといった、ショート/エアバーストへと繋ぐ為の布石であり、注意点は反撃を受けないためにどうするか? という部分で悩み、苦しむ。たった、これだけなのである。そしてその、いつ攻めることがベストで、どんなタイミングだと反撃できないかを個別に知ることでより勝率を上げていく…そんな地道な作業を知識として蓄えていくことこそが、この攻略記事の存在意義なのである。
●しゃがみ弱パンチを当てる為に
ここまでを読んで、夏を使う上で間合い別の大体の闘い方は解って貰えただろう。そして、その結論として近距離におけるしゃがみ弱パンチの重要性も、より深いレベルで理解して頂けたかと思う。しかし、いざ密着にも近い間合いでしゃがみ弱パンチを相手に当てようとすると、なかなか難しい。それは相手も弱攻撃による牽制を狙っている筈であり、容易には接近させてくれない筈だからだ。そこで俺が提唱する間合いの詰め方を幾つか紹介しよう。
1・歩いて接近する
2・前ジャンプで跳び込む
3・ダッシュ攻撃から
以上の3つである。ひとつ目はオーソドックスな方法。アグレッシヴに攻めるためにもフロントステップを使いたいというのが本音ではあるが、レバー操作(→×2)の最中にも敵が攻撃を受ける危険性に加え、間合いが詰まるというデメリットも考慮すると、最も無難な方法とも言える。歩きは止まったり、軸ずらしを行いながら…という様子見を行いながら接近していきたい。
ふたつ目はジャンプ強キックで跳び込んでいき、着地後にしゃがみ弱パンチ×2や弱足払い〜立ち強パンチの熱血コンボを出しつつヒット確認するというもの。最もローリスクかつイージーな作戦だ。
3つ目はダッシュからのショルダータックル(パンチ系)の攻撃を繰り出す方法。ショルダータックルは中段属性を持っているため、しゃがんでいる相手に対しては転ばせることができ、転んだ相手にフロントステップで接近してからしゃがみ弱パンチ連打を起き上がりに重ねることで、起き上がりに何か反撃を試みた相手に対してヒットさせることができる(起き上がりで軸ずらしをされるとカウンター扱いとなり、回り込みになる危険性もあるのだが…)。さらにはガードされたとしても根性カウンターで返すには余程の反応速度が必要となるため、ダッシュ攻撃中からしゃがみ弱パンチ入力を連打しておけば、そのままヒットしてくれるケースが多い。